ガラスの靴と椅子取りゲーム

アイドルマスターシンデレラガールズについてのブログ

シンデレラは時代を許容する

続きになりますが、まずは前の記事の柔らかなまとめから

  • 15周年おめでとう、あと現状の各コンテンツの状況
  • 昔ながらのアイマスらしさは古参の需要であっても新規需要にはなり得ない。
  • 新しいアイマスらしさを作らなければアイマスは化石になる。それを作れるのはシンデレラガールズやシャイニーカラーズではないか

ここからはシンデレラについての話

 

 

1 シンデレラの変容

シンデレラガールズの始まりは、100人くらいアイドル出してソシャゲっぽいアイドルマスターという無理ゲーから始まっています。

その無理ゲーを担ったのが当時のベンチャー、神劇のバハムートを運営していたサイゲームス、とりあえずバハムートのシステムをそのまま運用した特訓制、トレードあり、クランありというゲームを製作しました。

サイゲがトップまで上がったのはこのバハムートとシンデレラの2作品のお陰と言っても過言ではないと思っています。)

 

話はそれまして俗に言われるモバマスは今でいうグラブルのシステムに近く、キャラを出すだけ出して人気出たのをピックする。アイマスであるがサイゲシステムのゲームデザインにフィットしているゲームだったと言えます。

その一方でアイマスとしては異質の血みどろの選挙戦やイベ上位争いをするコンテンツになったわけで、総選挙システム自体もある意味サイゲだから成立してるとも言えます。

 

一方でキャラの流行りやトレンドを柔軟に取り入れているコンテンツです。

前の記事で初期シンデレラは今よりもバラエティ要素の強いゲームだったという話をしていますが、初期の広告の宣伝文句は人数と個性で、変なアイドルがいっぱいという謎広告もあったくらいです。

今でも個性主義な部分はありますが、9年間で一番初期が強かったと思います。

 

次のステージはアニメ化するためにどのようにコンテンツを整備していくか?だったと思います。化け物みたいな売り上げをたたき出す半面で中心の見えないコンテンツになっていました。

NGと言われる各属性の中央に近い3人。そして初期の人気アイドルで構成されるシンデレラプロジェクトの原型のような存在…新規アイドルを投入しつつ人気のアイドルのピックが行われ始めた時期でもあります。

 

3番目のステージがアニメ時期と並行で行われた、池の人気アイドルを全部抜く作戦。

人気を持っているアイドルは有限である、そしてデレステという大きなステージを作る中で人数が必要。一部属性は長く続くのですが、大まかには5周年程度で収拾がついたのでないかと思います。

 

4番目はトレンドの変化と新たな基軸を導入したところにあります。

デレステではモバマスとは違い音ゲーである以上たくさんのメンバーを出して歌うことが求められていました。このあたりから個人→ユニットへの流れが強くなってきたと思います。

具体的に言えばNG3人とシンデレラプロジェクトから、NG+属性3ユニット+LIPPS+他人気ユニット・個人で広義で言えば40人程度の精鋭を囲うような流れになりました

 

5番目が新アイドルという新たな時代への導入になります。

人気アイドルを全員ステージに立たせるのは長年の悲願であると同時に、将来を考えれば話題不足になるのが見えていました。そして時代に合わないアイドルも出てきておりこのままではコンテンツが縮小する。

その対策として新アイドルは出されたのだと思います。

 

 

2 好まれる属性とは?

 

シンデレラの作品として荒波の中をうまく抜けてきたわけですが、その時々でPの求めるものもずいぶん変わった気がします。

 

まずは、今から始めるアイドル生活、でなくて総選挙を見る限り新しく追加されたアイドルの見ていきたいPが多いのだと思います。

VAで2人が上位、通常選挙50枠で4人がランクインという所を見る限り、全アイドル平均と比べても新アイドルの需要はあると言えるはずです。

 

次にシンデレラもまた別の作品の影響を受けます。

昔で言えばラブライブですが今は黄昏時、シンデレラ以上の化け物コンテンツはバンドリ!、ユニット作ってバンド活動をするゲーム(ゲームではカバーばかりしてるけど)で、シンデレラもその影響を受けています。

 

全員が役割があってキュート、もしくはクールなメンバーがかっこいい曲を歌うというのが流行りとしてあると思っています。

総選挙を見ても美人でクール歌歌えるアイドルが強く、クールアイドルとキュートアイドルが多くランクインしている傾向があります。

 

属性別

Cu

ほぼ上位の変わらないこの属性で9年の大きな変化と言えば、一ノ瀬志希の存在、特に女性人気というのが目につくところになります。

女性から見たカッコよさ、余裕さと繊細さを持つアイドルなのですが既存のシンデレラにあまりないCuのCoタイプで、曲調もしっとりとした感じなのが受けている(見た目もいい。)

個人的に女性P比率が一番高いのはこのキュート属性なのではと見ています。(と言っても比較的男女で好きないアイドルが近いので順位面では大きく差が出てきませんが…)

続いて安定してるのがCu正統派と言われる面々、アイマスの赤、正ヒロインタイプということで安定した需要があります。可愛さは正義というかどの時代でも愛される1要素であるということ。

王道がなければ個性的なアイドルが生きることがないのは自明の理でもありますし。

 

初期のシンデレラの大爆発の震源となったキュート・面白い系のアイドルはここ2年くらいは一時期ほどの勢いはないのかなと見ています。これはデレステという音楽媒体になったのと、パッションに面白いアイドルが勃興しているのが相対的に後退という方向になったのでは…

 

総評すると、人気あるアイドルはずっと人気あるキュートです。

Co

まずは 、初期の初期に大人属性と言われた時代と比べれば時間が過ぎるにしたがってメイン年齢層が下がってきている印象があります。

高垣楓というとんでもない存在を除けばクールにおいても中心は10代中盤ー後半世代になってきていると思います。

また音楽面で恵まれた属性とも言われており、クールな音楽が今の音楽自体のトレンドに近いともいえるわけでデレステで特に強さがある属性になります。

それと看板のアイドル達が率いるトライアドプリムスの影響力が大きい。3人とも全体の上1割に入れる人気の3人なので…ここで新規を集めて周りに散らせている部分もあります。

選挙結果から見る印象ならば昔よりも少数精鋭化してきている印象を受けます。昔のような全体の半分近くを埋める量というよりも上位に入る質が大きいかなあ。

 

総評するならば、シンデレラの現在を反映している属性となります。

 

Pa

元々インパクトの強いアイドルが多く初期の個性の時代では多く名前が挙がっていたがそれ以降静かになり、ただ最近は再建がかなり進んできた印象がある属性です。

 

既存の人気アイドル+後期・新アイドルで人気ある所が中心に新しい秩序が作られていくそんな気がします。その中心が佐藤心や夢見りあむであり、既存組は未央美嘉藍子の3人になり、過去の主要ポストのアイドルの扱いも変わってくるのでは…

 

逆に最近の選挙順位で下がったアイドルを調べると巨乳の1ワードが目につきます、昔ほどそこに食いつかなくなったのかイラストが盛りまくるからなのか、運営があまり好きでないのか。個人的には女性P比率の上昇が原因の1つにあるのではと見ています。 

 

昔比べて過激な性的なイラストが減ったと感じることがあります 。

そのこともあってパッションも癒し系だったりネタ系でない面白いが上がってくるような環境になってきてるのではと…

 

まとめるなら、再建途中でしょうか。

 

1,2を振り返って大まかな流れは、

  • 原初の時代→アニメ向けのコンテンツ整備→人気ユニットと人気アイドルの時代→新アイドルで活性化
  • アイドル個人→ユニット化
  • ネタ・インパクト系→かわいい、かっこいい系(パッションでも癒し系)
  •  男性優先のアイドルデザイン→男女どちらが見ても対応できるイラスト・デザイン

 こんな感じでしょうか、自分の中では普通のアイドルゲームに近づいているという印象を受けます。それを多くのPが望んでいるものでもあると思っています。

一方でアイマスに特別なメンタルを持つPは正直生きにくい側に向かっているとも感じます。古臭さや懐古感がいいと言ってるPは次では振り落とされる側になるのでは…

 

シンデレラは常に変わっていくコンテンツで変わらないと朽ちてしまう。

時代を先導するのは常に環境に適応するものでなければならない、とも思うので。